各プロジェクト紹介

事業報告

平成27年度活動状況報告(2015年)

事業報告

1.生活環境改善(井戸・トイレ建設)事業
2.中学校校舎建設事業
3.環境保全事業
4.その他

1.生活環境改善(井戸・トイレ建設)事業  <②生活基盤の向上を促進する事業>

事業地
マダガスカル共和国アラトラ・マンゴロ地域アボヒダヴァ村
助成財団
公益財団法人 日本国際協力財団
助成金
1,500,000円
内容
井戸1基と共同トイレ1棟の建設を行う。衛生状況の改善を図りつつ、村つくりの基礎を形成する事業(3年目)
<参照>
「健康意識に目覚める強い村つくり-アンボヒダヴァ村でのト
イレと井戸の建設が終了して-」
今年度事業の現場、第6井戸に向かう。(2) その井戸の名は、J・sachio 。どんなことがあっても新田幸夫(Sachio) は井戸そのものの故障に対して責任を持つことにした。(2)(3) ペットボトルを利用して水の無駄をなくしようと考えたと、だれともなく話していた。
インタビュをしてみた。Vony (女性) さん、40歳。4人の子供がいる、1日に10回井戸に来ると言った。井戸がないときは流れる川の水だったと話した。「川の水」と言ったのではなく、「流れる川の水」と答えた。流れている物を見ながら水をくむ姿を想像したとき、一瞬ぞっとした。「うれしいです」「きれいな水が飲める」「こんな水を飲むのは初めてです」。
 (7) Evelise さん、36歳。子供は6人。1日に5回水汲みに来る。「井戸水は初めて、今までは遠い川まで時間をかけて行っていた。健康にいいから安心。」 (8)、(9) Jean Ferlin 君、14歳。「将来は牧師になりたい。8人家族です。僕は1日3回、水汲みの手伝いをします。井戸水だから、食べ物をきれいにして食べられる。だから病気にならない。下痢をしなくて済む。ありがとうございます。」
(10) 建設予定地に場所の変更なくトイレが完成していた。(11) (12) しっかりした構造だ。
(13) 側面から裏に回ってみた。(14) (15) 大便用だ。使用後には灰を入れることにした。村長は、「使用料は50アリアリ(現地通貨)、大体2円。強制ではない。出せる人が出せばいい。」という。「1か月、1家族がまとめて出せばいいのでは?」と新田が問いかけると、「それもいいですね」と答え、村の集会時に伝えると言った。この地区は3000人から4000人の村人たちがいる。
トイレの前で (16) 女性Saholy, 58歳。ある町の町長。「衛生的でいいわ。みんな健康になるわよ。トイレがなければどこかほかのところでしなければならないの。感謝ですわ。」(17) 男性、ある村の保健所で働いている。Rakotovao 70歳だ。「これまでは、人間がした便があちこちに見えた。トイレができたから道端に便を見なくなった。「下痢が少なくなった。」 (18) 妻と子供の3人家族だ。Ramaddimbijoa、 35歳。村がきれいになりました。」(19) 他の自治体が取材に来ていた。(上部、ビデオカメラを持つ人物)
(20) (21) (22)

(20) いつもは時間外のときは鍵をしています。村の担当者がキーを持ってきた。(21)真ん中にエンジ色のT-シャツを着た調整員であるラライナがみんなに井戸を大切にそして健康を大切にして頑張っていこうと語りかけた。 (22) 周りの人たちはみな賛同の拍手を送った。参加者は町の町長、県の保健省などの関係者が視察に来て、アイユーゴー、調整員とともに行動した。
  (23) (24) (25)

(23) 井戸とトイレを一巡すると、新しくできた中学校の教室に入り、ミーティングが始まった。室内には100名を超える住民たちがいた。この地区には7つの教会があり、7人の牧師がいるそのうちの一人の牧師が祈りをささげた。それに続き、教壇に上がったのは中学校の年輩教師。(24) チョークを取り出し、黒板に数字を書き出した。井戸7件、トイレ2件等。そして、それらの数字を 「Foundation」 に結び付けようとしていた。(25) 「政府はあてにならん」「自分たちでしなければならない」「日本の方たちにここまでしてもらったら、あとは自分たちでしよう」と語りかけた。自分たちが「Foundation」 を作ろう。払える人が払えばいいだろう。払えない人は払わなくてもいいではないか」と教師は話し続けた。長老はすっと立ち上がり、「トイレはまだまだ必要だ。自分たちでしなければならない」と厳しい口調で話した。
すると、どこかで、絞るような声で、「電気を通してくれ」と言ったのが聞こえた。彼の言葉に、一瞬計り知れない貧しさを感じざるを得なかった。

2.中学校校舎建設事業  <③途上国における教育水準の向上に必要な事業>

事業地
マダガスカル共和国アラトラ・マンゴロ地域アンドラノメナ村)
助成財団
(一財)ひろしま祈りの石国際教育交流財団
助成金
1,181,000円
内容
学校周辺は電気が通っていない。共同トイレと井戸もほとんどない。住民たちは「政府はあてにならない」と口々に話す。そのなかで、住民たちが声を大きく言った言葉は、「子供の教育が最も大切だ」ということだった。そのシンボルとなる新しい中学校の校舎を建設すること。
写真報告:
(1)       (2) (3)
     
(1) (2) 校舎左の側面側が、生徒たちの食事つくりなどの生活の場になってい
た。(3)校舎の裏側 
(4) (5) (6)

(4) (5) 昨年8月に現地に入った時に、建設専門家たちがブロックなどの資材がなかなか届かないと不満を呈していた。そのため、校舎上部、裏側等に不自然な工事跡がないか、調整員とともに確かめた。私たちが見た範囲ではブロックの不足などによる異様な具合は見当たらなかった。
(6)室内は、設計通り、十分な広さがとられていた。
(7) (8)           (9)

(7) (8) (9) この村一帯には電気が通っていない。そのため室内は十分な明るさを取るために、壁の上部に光を取り入れる工夫がされている。(写真(18)を参考のこと)
(10) (11) (12)

(10) (11) (12) 日本人が来るという知らせを受けて、一目見たさに集まったようだ。(12)右中学生が「学校ができてうれしい」と照れながら話していた。だが、あまり多くを語ろうとしなかった。
     
   人見知りをするわけでもない。近づくと逃げるわけでもない。表情はとてもかわ
いい。
<校舎完成写真>

3.環境保全事業 <⑥環境保全を図る事業>

事 業 地
マダガスカル共和国アナラマンガ地方フィハオナナ
助成団体
国土緑化推進機構
助 成 金
1,120,000円
内  容
高原地帯における土砂崩れの災害を防ぐための植樹による整備事業
写真報告:シナモン(1000本)、アカシア(3,000本)、コーヒー(950本)傾斜地に植栽したアカシア 植栽に参加した子供たちの学校(フィハオナナ小学校) 植栽の意味を話す校長

4.その他

(1)アイユーゴーベトナム代表のクァン氏がベトナムコーヒーとの協働を勧めようとしている。
(2)日本のコーヒー焙煎会社との連携を模索中
※次回「アイユーゴー通信」にて現状報告をします。参照のこと。
(1)「大学生フィールド・スタディープログラム運営事務局」に向けた準備
(公社)青年海外協力協会との共同プロジェクトでJICA事業への参画
※ラオスでの事業化は不可能となった。
※ラオス代表(カッファ氏)が平成28年5月6日にLineで井戸に関して、井戸が完成したとの報告があった。
内容:途上国の都市化により、交通事故死が急増している。交通安全対策の一環として安全柵などの設置に向けた準備

※助成金の獲得がむつかしい案件であることから、時期を見計らって、新たに検討することとし、事業計画に盛り込まないこととした。(2016年3月理事会)

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